「TRTR」動画用イラスト1


「今夜もデバッグ」のメイキング記事連載途中ですが、曲作り関係のメイキングは動画を公開してからじゃないとわかりにくいと思いますので、先に次々回作「The Rhythm to Realize」略して「TRTR」の動画用イラストの方に移ります。


「今夜もデバッグ」は作詞作曲とも僕がやっているので、自分のイメージでザザッとイラストを描いたのですが、「TRTR」は曲先コラボで歌詞を募集しましたので、作詞家さんと相談しながらの動画作成になります。
元々詞が付く前に描いたラフがあるのですが、詞がついたらイメージと違っていたのでボツにしました。
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ルカV4Xのキャラクターイメージが公開された直後に描いたので、公式コスチュームにしてあります。これはこれで別の機会に使えれば使おうかと思います。
で、とりあえず、作詞担当のID:a-Enさんにこんな感じでどうでしょう? と見せたラフがこれです。
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前々回も書きましたが、ラフはたいていA4コピー用紙に鉛筆描きです。歌詞からイメージをふくらませて描いたのですが、この際詞の内容に深くは入り込まないように注意しました。というのも、詞に深く入り込んで絵を描くと詞と絵のズレが少なくなってしまい、一旦「詞+曲」で完成している作品にあえて絵を付ける意味がなくなってしまうからです。
僕もそれほど経験があるわけではないのですが、うまくいっているパターンとしては、一通り歌詞を読んだら、一旦頭を空っぽにしてラフを描きます。かける時間は1枚5分くらいが理想だと思います。それで出てくるだけ何枚も描くのですが、今回は2枚しか出てきませんでした。1枚目が10分くらい、2枚目が5分くらいで描けたのでまあまあかなと思います。
で、この2枚を作詞家さんに見せてイメージのズレがどの程度あるか確認しました。このズレはありすぎてもなさすぎてもうまくいかないのですが、今回はわりとこんな感じ(ズレが少ない)という印象だったのでこのまま行くことにしました。
当初はこの2枚だけで行こうと思っていたのですが、AviUtlにこのラフを取り込んであれこれやっているうちに枚数を増やしたくなり、またイメージが次々と出てきたためにラフを5枚ほど描き足しました。ザックリ言うと、最初に描いた2枚は傘をさしていないので、傘をさしている絵も欲しいなーと思ったのが追加の理由です。最終的に採用したのは2枚です。
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これにデジタル上で簡易彩色し、AviUtlでビデオコンテを作成しました。ラフを描く時点で注意しておいたほうがいいんですが、A4の縦横比は4:3に近いので、16:9で動画を作成する際にはいっぱいいっぱいに描いてしまうとレイアウトを後から修正しないといけなくなります。僕の場合はラフの時点ではどうしても4:3に近い絵を描いてしまうので、デジタル上で彩色前にレイアウトし直します。背景やキャラクターのポーズなども修正しています。この時点でどのくらい細かく描くかを決めていくのですが、それはズームなどでどのくらい拡大するかによるので、コンテが重要になります。
luka012color.jpg
luka013color.jpg
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で、これを清書するわけですが、「ルカV4X発売時に完成する」という〆切りを設定しているためあまり時間がありません。また、3年越しの「今夜はデバッグ」の絵にかなり時間を割いてしまったたため(このラフを描いている時点ではそちらも未完成でした)、こちらは2週間(週末作業のため4日という意味です)で仕上げる必要があります。
そこで、この4枚はアナログ(水彩)で描くことにしました。
「アナログの方が時間かかるんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、アナログトはやり直しがきかないのでいろいろ妥協しながら作業をすすめることになり、結果(クオリティはともかく)早く仕上がることが多いです。実際この4枚の清書は4作業日で無事完了しました。実際には4枚目はアップに耐えられる解像度にするためにキャラだけを別紙にしていますので、合計5枚になります。
では、次回はアナログ作業について紹介します。
完成動画はこちらです

【巡音ルカV4X】 The Rhythm to Realize 【ドラムンベース・オリジナル】


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