「今夜もデバッグ」動画用イラストその2


こんにちは。今回は、前回紹介したイラストをどうやって描いたのかを簡単に紹介します。

ラフ

まず、どういう絵が必要かをザックリ考えながら紙にラフを描きます。曲のテーマが「徹夜でデバッグするプログラマのルカさん」なので、その方向性で描きます。服などの設定も以前アニメ用に作ったものがあったのでそれをベースに若干アレンジしました。今回は元々他の絵師さんにお願いするつもりだったのでその絵師さんへの指示用(ポーズ指定など)のつもりで10枚ほど描きました。
dbg_03.jpg
最終的には絵師さんには違うものを描いてもらい、これらは自分で描く、という方向に落ち着いたので、脳内コンテと照らし合わせながら何枚かセレクトし、スキャンしました。
ちなみにラフを描くのはたいてい紙に鉛筆です。紙はこれまでクロッキー帳とかスケッチブックとかいろいろ試したんですが、最終的にはA4コピー用紙に落ち着きました。バラの方が取捨選択しやすいしスキャンもしやすいので、使い勝手がいいんですね。鉛筆はずっとTOMBO MONO100、消しゴムはMONO消しゴム。鉛筆削りは肥後守派だったんですが、最近は電動の鉛筆削りを使っています。
ラフや下描きはデジタル上で描くことももちろんあります。それは慣れればどちらでもいいと思うんですが、僕が紙に描く理由は、なんといっても
目が疲れない!
ことに尽きます。一日中パソコンの画面を見ているのは目が疲れるので、パソコンでなくてよい作業はできるだけパソコンを使わずにやった方がいいです。目が疲れて頭が痛くなって作業が遅くなるのは結果的に効率ダウンです。これ、案外盲点でしょ?
もちろん画力向上のためにもUNDOできないアナログ描きは良いですよ?

ラフのセレクトと色指定

スキャンしたものに簡単に色をつけて雰囲気の確認をしました。背景はクリーム色っぽいものをイメージしていたのでその上に置いてみました。メガネを掛けたらどうだろう?というアイデアも試してみました。この時点では未決定です。また、紙ラフにはなかったものをデジタル上で何枚か描き足しました。
dbg_04.jpg
また、同時進行で描いてもらっている絵師さんにも色指定やキャラ設定などをシェアします。

下描き

ラフを元にデジタル上で下描きします。ソフトはCLIP STUDIO PAINTを使用しています。
今回紙に描いたラフの時点でかなりイメージができており、デッサン上も大きな狂いはないようだったので、基本的にラフをなぞるような感じで下描きしました。一方で、デジタル上で描いたラフはかなり雑だったので新たに描き起こしました。
dbg_05.jpg

線画

本番用の線画を描きます。机やパソコンはベクターレイヤーにキャラはラスタレイヤーに描きました。一部パース定規を使用していますが、どちらかというと目分量でやったところが多いです。
dbg_06.jpg
ラフの時点でパースやデッサンがある程度あっていると、その後の作業が圧倒的に楽です。この絵はわりとさくっと描けました。実はちょっとおかしくて気になる箇所が2つありますが、修正すると全部直さないといけないので、これで妥協しました。椅子は全く違うデザインになりました。これは僕の会社の椅子の形をベースに描きやすいように直したものです。
次回は塗りをやります。
完成動画はこちらです。
【巡音ルカV4X】 今夜もデバッグ 【エレクトロニカ・オリジナル】


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。