「The Rhythm to Realize」略してTRTRの動画メイキング、今回は、着彩(水彩の色塗り)の過程を紹介します。これまでの作業はこちらをご覧ください。
基本的な手順としては、水張り→乾燥→下塗り→乾燥→影塗り→乾燥→固有色塗り→半乾燥→仕上げという感じです。
先に影を塗ることで画面全体のバランスを決めています。
以下、制作過程をお見せしますが、写真なので明るさなどそれそれ違いますし時間帯によって色が違ったりしますがご了承ください。
下塗り
水張りが乾いたあと、もう一度全体的に濡らしてから色を置いていきます。ここだけ小型の刷毛を使います。できるだけ濁りの少ない色を4~5色使っています。ランダムにやっているように見えますが、一応完成イメージをもって考えながらやっています。
影塗り
影は青~紫の色を使い、ある程度グラデーションをつけながら描いていきます。たぶんこのプロセスが一番重要で、ここさえクリアすれば最終的に酷いことにはならないと思います。なお、これ以降すべて削用筆を使っています。
実はこの時影を塗ってみて2枚目に下描き時点での致命的なミスに気づいたのですが、時間の関係で描き直しはあきらめ、このまま行くことにしました。
色塗り
何度かに分けて重ね塗りしていきます。傘の色はこの時点では迷っていたので白いままです。
この後、一番上の絵をパソコンに取り込み、傘の色を10色くらいのシミュレーションを行った上で濃いピンク色に決定しました。
仕上げ
細部を書き込んだりグレーズで色味を調整したりして仕上げていきます。最終的にデジタルで描き込む場所もあるのですが、どこをデジタルで仕上げるのかも決めていきます。太陽光、霧、雨などはデジタルに任せます。
なお、最終的な絵は4枚なのですが、最後の2枚はキャラと背景の2枚を別々に描いています。キャラを別に描いたのは、背景と合わせて1枚で描くとキャラが小さくなりすぎ、動画編集時の拡大に耐えられないと判断したためです。
それでもご覧のとおり、頭部1.5cm程度のかなり小さい絵です。
最後にマスキングを剥がします。この瞬間、完成度がグッと上がった、気がします。
この後、スキャンしてデジタル作業となります。この辺は前回の記事をご覧ください。
イラストについての解説は以上です。次回は音関係について書きます。
完成動画はこちらです
【巡音ルカV4X】 The Rhythm to Realize 【ドラムンベース・オリジナル】
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