ShuttleXpress を導入してみた


Contour ShuttleXpress を購入しました。
shuttlexpress.jpg

ShuttleXpressって何?

簡単にいうと、トランスポート(スタート/ストップ、早送り巻き戻しなど)をやるためのツールで、別にキーボードショートカットを使えばいらないっちゃいらないシロモノです。しかしこれがあるのとないのでは作業効率が格段に違います。


元々は動画編集ソフトで使うことを想定して作られたものなのですが、タイムラインのあるソフトであればなんでもいけます。

ShuttleXpressの設定

ジョグダイヤルやボタンに割り当てられる機能はアプリケーションごとに変えられ、アプリ起動時に自動的に設定が切り替わるようになっています。メジャーなソフトはドライバをインストールするとデフォルトで設定が入っていますが、設定があるのに認識しなかったり、認識するけど好みの設定になっていなかったりするので、基本的には自分で初期設定してから使うものだと考えた方がいいでしょう。
たとえばSONARやSamplitude、EDIUSなどは最初から設定が入っていましたが、僕の場合そのまま使っているのはEDIUSだけです。
設定プロファイルを自分で作る場合、名前をわかりやすした方がいいです。僕の場合は自分で作った設定であることがわかるように先頭に!を付けています。!はソート順でAより上なので探すときに一番上に出てきてとても楽です。
あと大事なポイントとして、自作した設定と最初から入っている設定が同じアプリを取り合うことがあります。ソフトによってはバージョンが違うと別アプリ扱いになるものありますが、多くのソフトは別バージョンでも同じ設定のまま使えます。例えばSONAR X1は最初から容易されていますが、これでSONAR X3が動きます。今回自分でSONAR X3用の設定を作ったのですが、その際に最初から容易されているSONAR X1が優先的に使われてしまい、自作設定が機能しませんでした。なので設定を自作したら同一アプリの設定はすべて削除してください

ShuttleXpress設定例

以下、僕の設定を書いておきますので参考にしてください。
ボタンは左から1~5です。なお各アプリのショートカットはインストール時のものであることが前提なので、変えている場合はこちらの設定も適宜変更してください。

SONAR X3

ボタン 機能 割り当てショートカット 備考
ボタン1 Zoom Out Ctrl + Left 水平ズーム
ボタン2 Zoom In Ctrl + Right 水平ズーム
ボタン3 Play/Stop Space 再生/停止(停止したら再生開始ポイントに戻る)
ボタン4 Pause Ctrl + Space 停止(再生開始ポイントに戻らない)
ボタン5 未使用
シャトル左 Jog By Measure Reverse Ctrl + PageUp 小節単位
シャトル右 Jog By Measure Forward Ctrl + PageDown 小節単位
ジョグ左 Scroll By Measure Reverse Ctrl + PageUp 小節単位
ジョグ右 Scroll By Measure Forward Ctrl + PageDown 小節単位

Samplitude Pro X

ボタン 機能 割り当てショートカット 備考
ボタン1 Zoom Out Ctrl + Right 水平ズーム
ボタン2 Zoom In Ctrl + Left 水平ズーム
ボタン3 Play/Stop Space 再生/停止(停止したら再生開始ポイントに戻る)
ボタン4 Pause , 停止(再生開始ポイントに戻らない)
ボタン5 未使用
シャトル左 Jog By Measure Reverse Left 小節単位
シャトル右 Jog By Measure Forward Right 小節単位
ジョグ左 Scroll By Measure Reverse Left 小節単位
ジョグ右 Scroll By Measure Forward Right 小節単位

FL Studio 11

ボタン 機能 割り当てショートカット 備考
ボタン1 Zoom Out PageDown 水平ズーム
ボタン2 Zoom In PageUp 水平ズーム
ボタン3 Play/Stop Space 再生/停止(停止したら再生開始ポイントに戻る)
ボタン4 Pause Ctrl + Space 停止(再生開始ポイントに戻らない)
ボタン5 未使用
シャトル左 Jog By Measure Reverse Num * 小節単位
シャトル右 Jog By Measure Forward Shift + Num / 小節単位※
ジョグ左 Scroll By Measure Reverse Num * 小節単位
ジョグ右 Scroll By Measure Forward Shift + Num / 小節単位※

※本来はNum / で行けるはずだがなぜかShiftつきじゃないとうまく行かない。

Live 9

ボタン 機能 割り当てショートカット 備考
ボタン1 Zoom Out Num – 水平ズーム
ボタン2 Zoom In Num + 水平ズーム
ボタン3 Play/Stop Space 再生/停止(停止したら再生開始ポイントに戻る)
ボタン4 Pause Ctrl + Space 停止(再生開始ポイントに戻らない)
ボタン5 未使用
シャトル左 Jog By Measure Reverse Left 単位はズームによって異なる
シャトル右 Jog By Measure Forward Right 単位はズームによって異なる
ジョグ左 Scroll By Measure Reverse Left 単位はズームによって異なる
ジョグ右 Scroll By Measure Forward Right 単位はズームによって異なる

Reaper 4

ボタン 機能 割り当てショートカット 備考
ボタン1 Zoom Out Num – 水平ズーム
ボタン2 Zoom In Num + 水平ズーム
ボタン3 Play/Stop Space 再生/停止(停止したら再生開始ポイントに戻る)
ボタン4 Pause Ctrl + Space 停止(再生開始ポイントに戻らない)
ボタン5 未使用
シャトル左 Jog By Measure Reverse Shift + Control + Left 小節単位
シャトル右 Jog By Measure Forward Shift + Control + Right 小節単位
ジョグ左 Scroll By Measure Reverse Left 細かい単位(詳細不明)
ジョグ右 Scroll By Measure Forward Right 細かい単位(詳細不明)

今のところ、設定を作ったのは以上です。
ボタン5を使用していないのは、これを何に割り当てるかまだ決めていないからです。一つしかないと前後移動系には使えないのでシフトなどに割り当てるかーと思ったんですが、それだとDAWごとに機能が違ってしまうので。候補としてはRECボタンとして使うのはどうかなと思っています。でもそれってキーボードでもいいような。
それから、細かくいうと、再生/停止まわりの仕様はソフトごとに結構違っていて、ボタン4で再生もできるものとできないものがあったり、ボタン4で再生できる場合ボタン3で再生しボタン4で停止したあとにボタン3で再生させるとどこから再生されるかがソフトにより異なったりしています。ただ、これはDAWの思想の違いによるものだと思われるのでそこまで厳密に設定を統一する必要もないのかな、と思います(実際同じ挙動にできないものもあるでしょう)。
また、僕の好みとしては「シャトルは小節単位でのカーソル移動、ジョグはズームに応じて移動の細かさが変わる」というのが理想なのですが、これはどのDAWでも実現できないようです。Liveの場合はズームに応じて単位が変わるのは実現できるようです。Reaperの場合は「シャトルは小節単位でジョグは細かく」は実現できるのですが、ジョグの細かさが細かすぎて実用性が低いです。
この辺については各DAWのショートカットを細かく調べて行ったらできるものもあるのかもしれません。ご存知の方がいらっしゃいましたらtwitter(@tmkw1)ででも教えていただけると幸いです。


ShuttleXpress を導入してみた」への1件のフィードバック

  1. 関根堯夫

    興味深く読ませていただきました
    当方81歳になり何かと苦労が多くなってきています
    実はShuttleXpressの中古を入手しドライバーのインストールし
    一度はジョグシャトルが働いたのですが
    二度目立ち上げからは、いろいろと設定をかえてみましたが
    ジョグシャトルが作動してくれません
    「ジョグシャトルだけ働いてくれれば良い」のですが
    英語分が苦手で苦労しています。
    是非ヒントを与えていただけませんか
    VegasPro16とVideo studio8なる動画編集ソフトを使用しています。

    お忙しい中申し訳ありませんがよろしくお願いをいたします。

    返信

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